新聞の記事など、まとまった長さの英文を読むときには、段落構成というものを考えて読むようにしてください。
英語の単語一語・一語を注視して読んだり、一文の意味をああでもない、こうでもないと考えることも、難解な英文を正しく理解するためには必要なことですが、TOEICレベルの長さの文章を一定の時間内に速く読もうと思えば、このパラグラフリーディングという読み方が重要になります。
一つの文章で、段落が一つしかないということは、新聞の記事などではありえません。
段落を変えずに長い文章を書くのは、読み手に伝えたいことを効率的に伝える書き方ではないといってもいいでしょう。
つまり、効率的な読解のために、英文中では複数の段落が存在してお互いに関連し合って、長い文章が構成されていると考えられるのです。
正確なリーディングのためには、こういった構成をとらえることが必要となります。
まずは、出だしの文章ですが、日本文では前置きともいうべき部分が存在することが多いですが、日本語と違って、英語ではその文章のテーマがいきなり提示されることが多いです。
その場合はテーマを明示している文はキーセンテンスといって、文章全体の方向性を定めることになるので、文を最後まで読み終わるまで、文意を頭の中にとどめておく必要があるということになります。
パラグラフリーディングをするさいには、最も重要な文章と言えます。
読解力向上のためには、段落構成を考えながら、英文を読む必要があります。
最初にテーマが提示された後は、次の段落では、そのテーマについて、さらに掘り下げるような展開が行われます。
この展開が行われる段落の中の構成も考えながら読んでください。
まずは、そのテーマについての筆者の主張が示され、それに対する根拠が提示されることが多いです。
テーマをただ述べただけで終わることは、ありませんし、そのテーマが途中で他のテーマに変わるということもまれですので、テーマの提示の次の段落構成が大きな位置を占めます。
その段落構成は、主張->根拠->例示となっていることが多く、ついで、その主張に対する反論のようなものが提示される場合もあります。
筆者の主張を正当化するための手段として、反論を提示して、その後にその反論が間違っていることを示そうとします。
そうして、最終的には、自分の論理と主張が正しいことを述べるというのが、段落間の典型的な構成です。
展開が行われる段落は、複数の段落で形成されていることも珍しくなく、そのようなときには、談話マーカーとよばれる文章の流れを示す言葉が重要な役割を果たします。
以上見てきたような段落構成になっていることを理解していれば、英文読解をする際に、大変役立つことでしょう。